本書は、東京から小豆島に移住たサラリーマン(著者)が「妖怪美術館」という一風変わ
ったアートを武器に”まちおこし”に挑んだ7年間の奮闘記です。
美術館に住みついている妖怪も『SNSのいいね!を釣る 妖怪・中二病妖怪』など、
現代という時代から生み出たような顔ぶれというのもまたユニークです。
その妖怪に倣って、SNSやあらゆるツールを最大限に使い、全世界に配信することで、
今や入場者数は年間5万人を超え、美術館のある迷路のまちの来訪者は10万人~15
万人に膨れ上がり、その経済効果は1億円にもなったということです。
しかし、そこまでの道のりは決して順風満帆だった訳ではなく、むしろ失敗のオンパレ
ードだったようです。
本書は、スキルが何もなかったサラリーマンの成長物語であるとともに、地域再生に奮
闘している人たちや新しい事にチャレンジしようとする人たちへの大きなエールとなる
ことでしょう。
小豆島の観光スポットも紹介されているので、妖怪たちを訪ねる一味違った旅も面白い
かもしれませんね。
著者:佐藤 秀司
出版社:千十一編集室