自分の体を思い通りに動かせますか?
「もちろん!歩いたり、話したり、伸びをしたり、思うように動かせます!」
と答えたあなた。本当にそうでしょうか?
緊張で言いたいことが言えなかった経験はありませんか?
走っていて、思いもよらないところで転んだ経験は?
自分の体は自分で思っているほど、自由には操れません。
その最大の現象が、死です。
どれほど不老不死を願っても、私たちの体は日々、死に向かって老いていきます。
思うようになることは、実はほんの僅かなことだけではないでしょうか。
著者は、『どもる体』(医学書院)、『手の倫理』(講談社選書メチエ)などの
身体論で、今、最も注目を集めている美学者の伊藤亜紗氏。
本書は、身近な問いをスタート地点とし、深く考え続けることの大切さを10代に
促す「ちくまQブックス」シリーズから出ており、身体論にふれたことのない人
でも、理解しやすい内容となっています。
「自分」なのに、どうして思い通りにならないのか。
エラーを起こす体とどう付き合えばいいのか。
自分の体が好きになれない人も、体について考えたことがない人も、この一冊を
きっかけに、「体」について考えてみませんか?
著 者:伊藤亜紗
出版社:筑摩書房