「100万回死んだねこ」と聞いて、タイトルが間違っていることに気づかない方、
もしかしたらたくさんいるかもしれません。
正しいタイトルは「100万回生きたねこ」ですが、当センターでもスタッフ同士で
この本のことを話していた時、一瞬どっちが正しいタイトルかわからなくなってし
まったことがありました。
こんなふうに、なんとなく覚えている本のタイトルを手がかりに、本を探すことは
誰しもままある事だと思います。
本書は福井県立図書館に、曖昧な記憶を頼りに本を探しにきた利用者さんの実際に
あったユニークなお問合わせ(レファレンス)を一冊にまとめたものです。
「惜しい〜!」「わかる!」「なるほど…」「え???」となってしまうような事
例の数々が網羅されていて、油断していると声を出して笑ってしまう可能性があり
ますので、くれぐれもご自宅での読書をお勧めします。
中でも、よくその質問から答えを導きだしたな!と感心したのがこちら。
「『とんでもない場所』どこですか?」
「『そのへんの石』ってあります?」
「なにかが強く吹きすぎてる本なんだけど」
などなど。
「何の本だろう?」とクイズのように考えながら読む楽しみ方もできます。
気になった方は、ぜひ読んで答え合わせしてください。
実は当センターの図書コーナーでも、稀に難しいお問合わせやおもしろいお問合わ
せをいただくことがあります。
特に多かったのは、佐藤愛子さんの「九十歳。何がめでたい」に関するお問合わせ。
「90歳でどないや、みたいなやつあるよね?」
「90か100かになって、めでたいいうやつある?」
「佐藤愛子さんが年取って書いてる本」
などなど…
話題になっていたころには、こういったお問合わせを多数いただいたものです。
そして時には、なかなかの難題を突き付けられるときも・・
「あの辺に置いてた身辺整理の本ある?」
「こないだ見た日本美術の本なんやけど」
「山か島かなんかが付く名前の人が書いてる年寄りの本どこ?」
こんな時は、「もう少しヒントをください…」とお願いしつつ、どのあたりで見か
けたか、また本のサイズや表紙のイメージや色などをお聞きしたりしながら、本を
お探ししています。
そんな難題?に立ち向かいつつ利用者さまと本を探すことは、実は楽しいことだっ
たりもします。
が、神戸生活創造センターで本を探される際は、出来ましたらもう少しヒント多め
でお尋ねいただけますと幸いです。
著 者:福井県立図書館
出版社:講談社