〝夢の国〟
本書は〝夢の国〟の「夢」の話ではなく、
ディズニーランドという場所を〝夢の国〟にたらしめる為に掃除スタッフとして奮闘し
てきた、筆者の8年間に及ぶ実体験によるエッセイとなっています。
「ハッピーなことばかりの仕事などない」
と、本音を漏らされているように、〝夢の国〟であろうと清掃という業務には変わりは
なく、時には怒りを覚えたり、愚痴の言い合いで喧嘩になったり、
不平不満を募らせたりしています。
いかに時代や価値観や世界情勢が変わろうとも、変わらないまま〝夢の国〟を維持し続
けているディズニーランドに脅威を覚えるのと同時に、
ミッキーやミニーなどの表舞台に立つ人達よりも、実はこの人たちのような働きがあっ
てこそ、それが成立しているのではないかと思いました。
本書では〝夢の国〟の「ありのまま」の姿を見せてくれます。
著者:笠原 一郎
出版社:三五館シンシャ