「イヤミス」という言葉をご存じですか?
ここ数年で見かけるようになった言葉ですが、
「読後、イヤな気持ちになるミステリー」の略で、ハッピーエンドの対極、バッドエン
ドで終わる作品に使われていることが多いようです。
本書は、そんな総毛立つような「イヤミス」の短篇を集めた女性作家による傑作アンソ
ロジーになっています。
結末に戦慄を覚えるほどの後味の悪い余韻がいつまでも続き、裏切られた気持ちで憤り
さえ感じてしまうのに、秀逸な心理描写の巧妙さで読み手を惹きつけてやまない魅力を
持つ「イヤミス」
人気作家陣による伏線を孕んだ緻密で大胆なストーリー展開の超ビターな後味を是非
ご堪能下さい。
著者:宮部 みゆき 辻村深月 乃南 アサ 宇佐美 まこと (他)
出版社:PHP研究所