1クール3か月放映がほとんどのドラマの中で、1回15分とは言え、NHKで週5日、半年間も続く朝ドラが与える影響力は多大です。
主人公が実在の人物であるか否かは、人気の高さと無関係のように思えます。
社会現象にまでなったり、終盤に近づくにつれて盛り上がりを見せる作品がある一方で、全体に、これはないな…という作品や最後で帳消しになったものもあります。
著者の鋭い分析で、それぞれに理由があることがよくわかります。
女性の一生が描かれることが多い朝ドラは時代を映す鏡です。
本書を読み、登場する女性の夢に寄りそいたいと思わせる、今後もそんなドラマの登場を期待してしまいました。
著者:矢部万紀子
出版社:筑摩書房