著者は東京生まれ、横浜育ちのマーケティングコンサルタントです。
京阪神の歴史や違いの記述を読むと、よく調べているなあと感心すると同時に、あれ、これってどこが「ありえへん」のだろうと思います。
様々な比較も、京阪神在住の者にとってはテレビ番組の企画でもおなじみですが、読み進めるうちに思いました。
千葉や埼玉、神奈川の違いが私たちにわからないのと同様に、全国規模で見れば、やはり「けったい」なのかも知れないと。
前半、著者の筆が京都や神戸に優しいように思えました。
しかし後半は京都より外国人客を惹きつける大阪も紹介しています。
ここに書かれるのはあくまで平均化された都市の姿です。
交通手段の発達でますます近くなった3都市。
お互いをライバル視するのではなく、この魅力的な違いを武器に、すべてを訪れたいエリアにすることも可能ではないかと感じました。
著者:矢野新一
出版社:ワニブックス