子どもたちには時として、絶対に譲れない大好きな物があります。
どんな高価なおもちゃよりも、紙で作ったお人形が手放せなかったり、大人が選んだスタイリッシュな服よりも、首をかしげたくなるようなコーディネートにこだわったり。
本書の主人公にとって、それは赤い色でした。
大人にはわからなくても、そこにはちゃんと意味があるのです。
それを選ぶ時、子どもたちは大人が考えるよりはるかに広大な世界で生きているのかもしれません。
この本を読みながら、かつて子どもだったあなたは、自身のこだわりは何だったろうかと考えているはずです。
もしあなたが子育てを経験していたなら、微笑みを浮かべているはずです。
そしてもし今、子ども時代を生きているなら、誰が何と言おうとこの本が宝物になるはずです。
著 者:キャシー・スティンスン
イラスト:ロビン・ベアード・ルイス
翻 訳:ふしみみさを
出版社:ほるぷ出版