現存12天守の中でも、姫路城はそのスケールや美しさにおいて群を抜いています。
戦時中、周囲が焼け野原になっても奇跡的に残り、人々を元気づけたというエピソードを聞くと、市民にとっていかに大きな存在であったかがわかります。
一方で、城があった故に、他に数々ある姫路の魅力が伝えられなかったのかも知れないとも思います。
本書は、姫路城とグルメが中心の通常の観光ガイドではありません。
城だけでなく、ものづくりの様子、豊富な食材、一味違う楽しみ方など、さまざまな切り口で姫路の魅力を紹介しています。
短期に滞在し表面だけを見る観光から、歴史や産業も知った上でじっくりとその土地を楽しむ観光に変わるためには、本書のようなガイドが必要だと感じました。
出版社:枻出版社