「美しい何かを見る」目的で世界の各地へ旅した記録です。
よくある冒険譚でもなければ、至れり尽くせりの贅沢旅行でもない、パッケージツアーに1人で参加しているところがユニークな1冊です。
見に行ったのは、北欧のオーロラ、ドイツのクリスマスマーケット、リオのカーニバルなど五か所。
ツアー名と、一人部屋追加料金込みの費用が明記され、旅じたくや、ツアー旅行ならでのちょっとしたコツなども書かれています。
身近になったとは言え、海外旅行は特別の機会です。
せっかく行くのだからと、訪問先がいっぱいのツアーを選びがちですが、こんな風に目的を定めたツアーも素敵です。
帰国後に思い出すのは必ずしも観光地のパンフレットのような風景でないところなど、独自の視点はやっぱり益田ミリ氏です。
著者は40歳になった時に、せき立てられるような気持ちになったそうですが、ツアーに参加する人は年齢も様々。
本書を読み、どんなに不慣れでも、いくつであっても、「ツアー」さえあれば怖くない、と思いました。
著者:益田ミリ
出版社:幻冬舎