来年1月、100歳になる著者。夫を見送ってから30年以上ひとり暮らしをしています。
近年、90歳代になった女性たちの著書が相次いで刊行されています。
90歳になっても活躍する女性たちの自伝というのは、高齢社会ならではの実は新しい分野かも知れません。
何冊か読んでいくうちに、彼女たちには共通点があるように思えてきました。
家事をすることで体を動かす、くよくよしない、美味しいものを食べる、好奇心は失わない、などでしょうか。
とは言え、年の取り方は人それぞれです。
年を重ねることの不安は誰にもあります。
それでも、70代のしんどさを越えると案外おだやかな80代、90代が待っている、という経験者でしか語れない1節や、「死ぬのは怖くない」と言い切る彼女の日々の様子を読むと、思い悩むより今を精いっぱい生きることが大事だと教えられます。
著者:吉沢久子
出版社:さくら舎