「読書はしないといけないものなのか?」
21歳の大学生による新聞の投書を見て驚いたというエピソードから本書は始まります。
内容そのものよりも、そんな疑問を抱くこと自体が信じられない、と続けるのは伊藤忠商事前会長、元中国大使です。
著者は語ります。
たくさんの経験を積み、たくさんの本を読むことで結果、より深い人生を生きられる、と。
報酬の有無に関わらず、まずは仕事があり、人があり、読書がある。
読書はけっして閉鎖された空間での孤独な作業ではないのです。
本書には、本好きなら頷かずにはいられない言葉が満載ですが、人生のどんな場面でどんな本を読むか、という内容のガイドブックではありません。
むしろ、働くということについてのビジネス書であり、どう生きるかと迷ったときに開きたい1冊であるような気がします。
著者:丹羽宇一朗
出版社:幻冬舎