貂々さんは、自称ネガティブ思考クイーンの漫画家です。
ラクに生きたいと、精神科医の水島広子先生に会いに行きます。
対人関係療法の第一人者、水島先生に出会って、どんな風に考えられるようになったかが描かれた1冊です。
細川貂々氏といえば、映画化もされたベストセラー「ツレがうつになりまして」の作者として知られています。
前向きで仕事もできるツレがうつになった時、あまり細かいことを気にせず、けなげだけど強い心を持った貂々さんが支えた。
なんとなくそんな図式を想像していたので、実は対人関係が苦手だと知って衝撃でした。
本書にも、「人にはそれぞれ異なる事情があり、外から見て勝手に決め付けられない」という内容の文が出てきます。
常にポジティブであることを求められ続ける世の中で、ネガテイブな感情から抜け出したいと願う人はどれほど多いでしょうか。
ページをめくり、水島先生の優しい言葉を読むうち、「これでいいんだ」と心がほぐれていきました。
著者:細川貂々・水島広子
出版社:創元社