瀬戸内寂聴氏が20年間に渡って新聞に連載したエッセイをまとめた1冊です。
現在社会で20年という歳月は、ふた昔どころではない長い長い年月です。
初期の頃の文には、その後の時代を予言しているかのような内容もあります。
最近、佐藤愛子氏のエッセイがベストセラーになりました。
佐藤氏93歳、瀬戸内氏は95歳、共に戦争を経験し、数多の苦難を乗り越え、
女流作家として活躍してきましたが、両者の切り口はかなり異なります。
本書は、楽しく読める軽い読み物ではありません。
時には厳しい言葉もありますが、彼女の法話に耳を傾けるように、
1章1章を読み進めてみてはいかがでしょうか。
著者:瀬戸内寂聴
出版社:新潮社