98歳になった寂聴先生でも初めて出会ったという、悲惨な現実をもたらした
新型コロナ。
当たり前と信じていた日常が消えた今、寂庵先生と、お母さんになった秘書の
まなほさんが、過去から未来について語ります。
まなほさんの率直な疑問と寂聴さんの平易な言葉が、まっすぐに読み手の心に
入ってきます。
まなほさんと坊や、寂聴さんの笑顔の表紙を見ると思わず微笑んでしまいます。
寂聴さんの言うように、夢を失ってしまった多くの人にとって「こんな時代に
生きた」ということがこれからの人生で大きな財産になることを願わずには
いられません。
著 者:瀬戸内寂聴、瀬尾まなほ
出版社:光文社