昨年9月に永眠された樹木希林さん。
どちらかというと脇役のイメージが強いにも関わらず、これほど演技が見事で名を知られた女優はいなかったのではないでしょうか。
本書では、仕事についてだけでなく、生きることや家族や病についての描写も、演技と同じように飄々と語られます。
彼女のような結婚生活や、彼女のような最後の迎え方は誰にもできません。
けれども、ユーモアも交えながらの言葉を読む進めるうちに、年を取ることや、死をやみくもに恐れる必要はない、日々肩肘張って生きなくてもいいんだ、という気持ちになりました。
著 者:樹木希林
出版社:文藝春秋